こちらのメニューからお選びください↓


△使用レポート

△解析情報

△液晶bin解析

△ファーム1.10β

△ファーム1.10

△VBR再生実験

△MMC 128MB

△512MB SDカード

△連続再生時間

▲隠しボックス

△MMC 256MB?

△長時間再生SD

△ビットレート





△トップに戻る


 ■ HyperHyde Manager ver 1.10 に、高速転送オプション発見?!

saebaさんより、「HyperHyde Manager ver 1.10 の中に、 通常では見えないオプションが存在する」というご連絡を頂きました。 「 H2MGR.EXE 」 を ResourceHackereXeScope といったリソース編集ツールで覗くと、 そのDialogリソース情報の中に 「可視オプションがOFFになっているコンボボックスがある」 というのです。 saebaさんからは、その正体も含め検証した結果をお教えいただきました。 saebaさん本当にありがとうございます。 ここでは私がその内容をトレースしてご紹介します。

1つ注意して欲しいのですが、 このオプションはVer 2.00からは無くなっています。 試してみる場合はVer 1.10のHyperHyde Managerを使わなければなりません。 当然、表示だけでなく動作も確かめるにはExrouge本体のファームウェアのVerも 1.10にしなければなりませんのでご注意ください。 なにやらいわく付きなニオイが漂ってきますね…。


 ■ 確かにある…。「速度調整」オプションとは??

C:\Program Fies\I-O DATA\HyperHyde Manager for Exrouge\ の下にある 「 H2MGR.EXE 」 を 実際に eXeScope で覗いてみたのが下の図です。

Dialogのリソースを辿っていくと、609のところに確かに「可視」(WS_VISIBLE) がチェックされていないアイテムが見つかります。 eXeScopeでは実際にどんなDialogのどの部品なのかを直接見ることができますが、 どうやらManagerの基本設定のダイアログの「速度調整」というコンボボックスが存在し、 それが表示されないようになっているようです。

eXeScopeで覗くと、確かに「可視」にチェックのない「速度調整」ボックスが存在。

そこで、この部分を可視化チェックして H2MGR.EXE に上書きをしてみます。 そしてManagerを起動しなおして「ツール」から「設定」を選択してみると…、 なんと隠れていたコンボボックスが表示されるではありませんか!

ボックスが出た!「速度調整」を3種類から選択できます。

これはVer 1.10の H2MGR.EXE を直接バイナリファイルで書き換えることでも 同じことが実現出来ます。実はこの「速度調整」のほかにもう1つ、 楽曲のプロパティを開いたときに「付属情報」というアイテムを表示させる変更も可能です。 しかしこちらは何を意味しているのかよく判りません。

アドレス変更内容
0x300B30x40→0x50「速度調整」ボックスON
0x301DB0x40→0x50「速度調整」ラベルON
0x314B70x40→0x50「付属情報」ボックスON
0x3166F0x40→0x50「付属情報」ラベルON

付属情報??これはどうも全く使っていない機能のようです。


 ■ 速度検証: Ver 2.00で無くなったのも判る気がする・・・

さて、「速度調整」のコンボボックスでは3つの選択肢が選択できます。
  • 標準転送
  • 高速(液晶アニメーションOFF)
  • 特別(液晶OFF/CRCチェックOFF)
これはつまり、USBで本体に直接MP3を転送する際に、 本体の液晶で表示されるアニメーションを止めることで 転送速度を向上させようというオプションのようです。 実際に転送をしてみますと、「高速」ではアニメーションがなくなり、 「特別」ではそもそも液晶表示自体が消えてしまいます。 しかも「特別」ではCRCチェック(転送後のチェックサム検証)もなくなり、 少しでも余分な処理を減らして高速化しようという目論みのようですが、 これで果たしてどのくらい早くなるのでしょうか?

◇実験内容:
 本体: MDM-H205R 青色仕様:-)
 ファイル数: 34ファイル
 合計: 127,720,962バイト
 メディア: MMC 128MB (MDM-H205SW付属)
 OS: Windows2000 SP2


転送時間転送速度
標準転送13分36秒 (816秒)156KB/秒
高速(液晶アニメーションOFF)13分17秒 (797秒)160KB/秒
特別(液晶OFF/CRCチェックOFF)13分17秒 (797秒)160KB/秒

結果は上記の通り、ちょっと期待ハズレの結果となりました。。。 128MBのMMCを埋めるのに13分以上掛かりますが、その中のわずか19秒を縮めるにとどまっています。 誤差の範囲……とまでは言いませんが、 ほとんど恩恵のないオプション であることは確かでしょう(^ ^; IO.DATA(DNA)がこのオプションの表示をOFFにしていたこと、 また、Ver 2.00からすっかり無くなってしまっていることも、十分うなずける内容です。 おそらく試してはみたものの思ったような効果が出ない為に機能自体を取り下げたのでしょう。

今回のこの機能自体は、結果的にはあまり意味のないものになりましたが、 この盲腸のような(?)痕跡からだけでも、IO.DATA(DNA)が、 転送速度の向上のために様々な試行錯誤を繰り返していたことがハッキリと伺えますよね。 saebaさん、面白い情報をありがとうございました!