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C-KOM の FREE WALK AVENUE

「Free-PC登場で何かが変わる!?」

1999.2.11

広告が表示される代わりに、無料で手に入るパソコン。
広告表示で画面が縮小。
きっと広告非表示パッチが登場する!(笑)
HDDフォーマットされたらどうする??
レンタルが最良では?

広告が表示される代わりに、無料で手に入るパソコン。

2月9日、「パソコンがタダで手に入る!」というニュースが流れ、業界を驚かせました。 アメリカでのニュースではありますが、その知らせはすぐに日本に入ってきました。 なかなか珍しく、刺激的なニュースです。

「デスクトップ広告をバンドルした無料パソコン」
Impress INTERNET Watchの記事より。


このパソコンの原理はこうです。消費者はこのパソコンを、自分の住所、氏名、年齢、 家族構成、趣味などの詳細なプライベート情報と引き替えに入手することが出来ます。 そして、そのパソコンには、パソコンを使用しているあいだ中、その人に対して効果的な 宣伝が画面に常時表示されるというわけです。広告が入る代わりにタダ、という路線は、 テレビ放送に始まって、WWWサイトへと飛び火し、今度はパソコン本体、というわけです。

みなさんの気になるパソコンのスペックの方は以下の通り。タダという割には、なかなか 良心的なスペックではありませんか。これはもともとCompaqの製品だそうです。

CPU Cyrix M II 333MHz
メモリ 32MB
HDD 4.3GB (半分は広告が占有)
ビデオ 1024x768 (実際は800x600で使用)
CD-ROM ??倍速
FDD 3.5インチ
モデム 33.6Kbps
OS Windows98
モニタ 15インチ
その他 インターネット無料接続


目を引く箇所は3カ所あります。まずHDDが4.3GBのうち2.1GBを広告データで埋められている という点。次に、ビデオカードの最大表示は1024x768なのに、使用時は800x600という点。 これは下で説明します。そして最後は、インターネット無料接続という点です。無料接続という のはおそらく電話代は別ですが、あらかじめ契約されたNetZeroというプロバイダに無料接続 サービスを設けています。

広告表示で画面が縮小。

これが実際にFree-PCを使用している時の画面です。



見てお判りの通り、これが縮小800x600画面の正体です。画面全体を Free-PC独自の表示が覆っており、実際のWindows98の画面は、すべて この窓(window(笑))の中に表示されるという仕組みです。右にも下にも、 ところ狭しと広告が並べられている様は、まさに現代のWWWサイトそのものです。 アクティブデスクトップをご使用の方は、違和感がないかもしれません。

しかしここで、ちょっとPCに詳しい方なら、画面下のタスクバーに お気づきになられるでしょう。そう、Free-PCの画面は、モニタ全体を 覆っているわけではありません。Windows98は通常に起動されていて、 そのアプリケーションとしてFree-PCの仮想ウィンドウが起動しているのです。 そうなると、気になってくるのは、このFree-PCとWindows98の関係という ことになりますね……。

きっと広告非表示パッチが登場する!(笑)

Free-PCは、Microsoftと提携して、それ専用のOSを開発しているのでしょうか。 「そんなばかな!」と一蹴するのは考えモノです。もしこれが、 単なる独自アプリケーションでしかないとしたら、 しかもスタートアップに登録されているなんてことであったとしたら…、 考えるだけでも恐ろしいですね。だって、このPCをタダで入手しておいて、 その後はそのアプリを起動しないように設定を変更してしまえば良いのですから。 そうすれば、このマシンは無料であなたのモノです。最新スペックとはいえませんが、 普通に購入すれば7〜8万円はするシロモノです。洒落になっていません。

では、そうさせないように、Windows98自体に仕掛けをしておいたらどうでしょう。 そのFree-PCアプリケーションを起動させないと、Windows98自体が起動しない ようにしておくのです。そうすれば、イヤでも広告表示をせざるを得ません。

……、本当ですか? 世の中にはパソコン使用に長けた人たちが沢山いますが、 彼らが「広告非表示パッチ」を開発することはあり得ませんか?そのパッチを あてれば、やっぱりこのPCはあなたのモノです。実際、ゲームだって、 デバイスドライバだって、多くの秀才たちが改造パッチを世に送り出しています。 もしかしたら違法なのかもしれませんが、果たして取り締まれるモノなのでしょうか。

HDDフォーマットされたらどうする??

もっと簡単な方法だってあります。パソコンを貰ったままの状態で 使わなければいけないわけではありません。貰ったらすぐさま、 HDDをフォーマットしてしまい、改めて市販のWindows98をインストールして しまうこともできます。中のパーツだって、まさかドライバが入手できないほど マイナーな部品を使用しているわけではありますまい。このように いくつか紹介した回避方法によって、これがタダで貰える金塊に化ける 可能性があるのです。Free-PCだって、Compaqだって、それは望むところではないでしょう。

それを防ぐためには、まず契約がしっかりしていなければなりません。 すなわち、「このPCは、広告を表示させないで使用することは違法である」 ということをどのような手段で認識させ、徹底させるかが問題になるわけです。 その方法にはいろいろありますが、たとえば、月1回、必ずFree-PCのプロバイダに アクセスしなければならないことにして、その接続時に、PCの中の広告部分が 正しく動作しているかどうかを確認する、という手があります。月に1度アクセスしない 人には、ユーザの自宅にサポートセンターの人が伺うことになります。 このとき、最初に押さえておいた住所が役に立ちます(笑)

レンタルが最良では?

こうなるともうほとんど「レンタル」と同様です。 だって、せっかく手に入れたPCなのに、パーツに分解して売却することすら 許されないのです(許したらFree-PCは破産でしょう。それを専門的に 買い入れる業者が登場するかもしれません)。

このように、無料にする為には、Free-PCはユーザと何らかの強い契約を 結ばなければなりません。要するに、手に入れたPCの使用方法に関する契約です。 しかし現在のところ、その手の注意書きについては全く見つけることは出来ません。 ならばここは、しばらく静観するのが正解ではないでしょうか。

でも逆に、無料レンタル………良いと思いませんか?(^ ^;;

 

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