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C-KOM の FREE WALK AVENUE

「緊急レポート!MP3プレイヤー「Exrouge」」

2002.01.27

Exrouge情報は独立して1つのサイトになります。(C-KOM 2002/02/24〜)
Exrouge情報サイト”Exrouge Fever”



正式公開しました。おいでませ〜♪


超小型MP3プレイヤー「Exrouge」
遅い転送速度を解消したい!(第一段階)
< INFO > データ解析(第二段階)
実際に作った方がいらっしゃいました!(感謝とご紹介)
使用感レポート update !!

2001年12月30日、IO.DATAの超小型MP3プレイヤー「HyperHyde Exrouge」を買いました。 とても小型で、でも凄く出来が良くて満足度の高いアイテムだと感じています。 少し使い込んでからまた正式にレポートする予定ですが、 とりあえずSDカードにファイルを直接書き込む方法だけを緊急レポートとして記します。

ここに記されている情報は、あくまで一個人が試みたことが 記されているだけであり、誰の環境でもこの通りになるとは限りません。 また、発売元のIO.DATAで完全にサポート外のケースだけを述べています。 筆者はココに記された内容について一切の保証をいたしません。 (この内容を信じてExrougeを購入した結果、この通りに動かなかった、等の トラブルに関しても、全て自己責任原則を認識いただきますようお願い申し上げます)

超小型MP3プレイヤー「Exrouge」


上のSDカードアダプタは別途購入したもの(大きさ比較の参考)。
「HyperHyde Exrouge」は2001年12月に発売されたIO.DATAの超小型MP3プレイヤーです。 右の写真をご覧いただければ判ると思いますが、外形はPCカードよりも ひと回り小さく、初めて見るとかなり驚きます。内蔵メモリは搭載せず、 MMCあるいはSDカードを1枚挿してそこにMP3ファイルを転送して使用します。 (詳しくはメーカーの製品紹介ページをご覧ください)。

MP3プレイヤーの他の製品を見ると、 内蔵メモリのみ使用可能な製品では超小型の製品が多くありますが、 その場合はメモリを大容量のものに交換できないというデメリットがついてまわります…。 このExrougeは、記憶領域に外部カードを利用する製品としてはトップクラスの 小型化を実現した機種として注目を集めています。 (ちなみに、小型化でExrougeの上を行く製品としては、この分野で人気トップを快走する Panasonicの SV-SD80 があります。) Exrougeの愛称は

ポケベル」。


理由はもう見ての通りで(笑)、 良くも悪くも、ふた昔前に流行ったポケットベルそのものといった外観をしています。 個人的には、SV-SD80のように

「デジタルテクノロジーを満喫しているんだよ、ふふーん」


という自慢気なオーラが出ているモノよりも、Exrougeのほうが落ち着いたデザインで 好感が持てるのですが、この辺りの感覚は人それぞれという感じですね。

既に購入してから2週間が経ち、いくつか気になる点もでてきたものの、 全体的に凄く満足のいくアイテムだと思います。 現在は128MBのSDカードを買って使用しているのですが、 この中に自分で今までため込んできたビットレート160KbpsのMP3が約100分程度 詰め込めます。MDプレイヤーを使っていた頃は、いろいろな曲を聴くために、 お気に入りのMDを5〜6枚カバンに詰め込んで一緒に持ち歩くようにしていたのですが、 今ではそんな必要もなくなりました。MP3プレイヤーではデータを簡単に書き換えられますので、 朝、お気に入りの曲を選んで転送して通勤中に聴き、翌朝にはまた気分で別の曲に 書き換えるといった使い方をしています。 本音を言えば128MB(100分)ではまだ物足りなさを感じるのですが、 近日中に256MBあるいは512MBのSDカードが手に入る状況になると思いますので、 その場合は200分(3時間以上)/400分(6時間以上)が1枚のカードに記録できます。

音のクオリティも満足いくものでした。付属のイヤフォンは 低音がスッポリ抜けてしまう非常に質の悪いモノでしたが、Sonyの 2000円〜3000円のイヤフォンに換えたらとても良い音になりました。 低音(BASS)/高音(TREBLE)を調整できる簡易イコライザも内蔵していますので、 自分好みの音にするのはそう難しくはないでしょう。

さて、このExrougeの最大の欠点が、 付属のUSBケーブルを使ったMP3データの転送速度です。 メーカーのページでは約1Mbpsとなっており、実際に計測してみると それに近い100KB/秒という実効速度になっています。 これがどのくらい致命的なのかと言いますと、64MBのSDカード一杯に データを転送するのに約10分も掛かります。 すると、どういうことになるか、おのずと想像がつくと思いますが、 128MBのカードだと約20分、 256MBのカードでは約40分、 512MBでは1時間20分という計算になります! これでは朝、通勤前に書き換えて…というシナリオもままなりません。 64MBくらいのカードを使っている段階ではまだ耐えられますが、 それで我慢しているようではせっかく外部記憶を使っている意味がありません。

「ポケベル」は転送速度が理不尽なほど低速だから買わない。


とおっしゃるかたも少なくないのです。これがもっと簡単に転送できればExrougeは 最強のアイテムになる…。これはExrougeユーザの共通の夢でした。

遅い転送速度を解消したい!(第一段階)

以上のとおり、Exrougeの最大の欠点は非常に低速な転送速度です。 付属のUSBケーブルで接続して、付属のソフト「HyperHydeManager for Exrouge」 で転送する場合、約100KB/秒という超低速転送になり、 これは現段階でこれ以上改善することができません。 当然これはSDカードをカードリーダなどで読み書きする速度より遙かに遅いのですが、 残念なことに、IO.DATAのサイトのFAQを見ると

「HyperHyde Manager for Exrouge で転送した楽曲のみ正常に再生される」


となっており、カードリーダなどで書き込んだデータは公式には 正常に再生されないデータと見なされています。 しかし、いくつか実験をしてみたところ、 原理的には、カードリーダでSDカードに 書き込んだMP3もExrougeで問題なく再生できる ことがわかりました。 以下では、「原理的に再生可能」であることの延長として、とりあえずファイルを 書き込んで再生する「あくまで第一段階」 だけを実験してみます。

/ …ルート
H2.PL …曲順記憶ファイル
< INFO >  …曲情報格納フォルダ
 TRACK001.MP3
 TRACK002.MP3
 TRACK003.MP3
  :
< MUSIC >  …曲データ(MP3)格納フォルダ
 TRACK001.MP3
 TRACK002.MP3
 TRACK003.MP3
  :
右に記したのが、Exrougeで使用されるSDカードに書き込まれている情報の格納形式です。 ルートフォルダにはH2.PLというファイル(おそらくHyperHyde.ProgramListの略)があり、 この中にはテキストで、1行目に曲数、2行目からは曲ファイル名が曲の数だけ 1行ごとに書かれています。 < INFO > のフォルダには曲情報を納めたファイルがあります。.MP3というファイル名 ではあるものの、1つあたりわずか1KBのファイルで、曲の情報(タイトル名、アーティスト名、 アルバム名など、情報量的にはID3のようなもの)だけが格納されています。 最後に< MUSIC > フォルダには、MP3データ本体が納められており、 この< MUSIC > フォルダにあるMP3に対応した曲情報データが、同じファイル名で < INFO > フォルダのほうにも無いとその曲は再生されません。 以上が大体の構成です。

さて、H2.PLは改行コードが0Aだけ(普通Windowsのテキストは0D,0Aの2バイト)ということだけ 気をつければ、あとはただのテキストファイルですので、扱いは簡単です。 < MUSIC > フォルダのほうにあるMP3データも、ごく普通のMP3です。 問題なのは< INFO > フォルダの内容で、ここにある拡張子MP3の曲情報データの 解析はちょっと手間が掛かりそうです。バイナリエディタで覗いてみると、 タイトル名、アーティスト名、アルバム名くらいは簡単に変更できそうなのですが、 ちゃんとExrougeのデータとして正しく書き込むには、やはりちゃんとした解析が必要でしょう。 ここではとりあえず、そんな面倒な解析は避け、 手っ取り早くSDカードリーダなどでデータを書き込む方法 を考えます。どういうことかと言いますと、

「< INFO > の中は間違ったデータのまま放っておく」


という強引な方法をとるのですが、 それでもExrougeは、液晶表示に間違った曲名を表示すること以外は正しく動作してくれます。

上にも少し書きましたが、とりあえずExrougeに転送したMP3が正しく再生されるには、 以下の条件がちゃんと満たされていなければなりません。
  1. H2.PLの中に曲数と、その数だけ曲ファイル名が記されている。
  2. H2.PLに記されたファイル名がちゃんと< INFO > にも< MUSIC > にもある。
Exrougeは< INFO > の中のファイルを見て液晶に曲情報を表示しますが、 その内容と、< MUSIC > にある同じファイル名のMP3が正しくマッチしていなくても (同じファイル名のMP3データがありさえすれば) お構いなしに再生します。たとえば、< INFO > にあったTRACK001.MP3という情報ファイルが 「歌手名=AAA、曲名=BBB、時間=3分40秒、ビットレート=128Kbps」の 曲を転送した時のもので、実際に< MUSIC > にあるTRACK001.MP3というMP3ファイルは 「歌手名=XXX、曲名=YYY、時間=5分30秒、ビットレート=192Kbps」であったとすると、 液晶表示にはAAAのBBBという曲であるように表示されながら、 ビットレートすら違う192KbpsのTRACK001.MP3を5分30秒最後まで再生してくれます。 このことから、 < INFO > は液晶表示用、< MUSIC > は再生用 に完全に役割が分かれているのが判ります。 < INFO > から得られた情報(たとえば曲の長さ)などを 再生制御の中で使用することは全くないようです。

ここまで判れば、とりあえずSDカードリーダでファイルを直接書き込むことが できそうです。たとえば以下ような手順になります。
  1. < MUSIC > の中にMP3ファイルを書き込んで、TRACKxxx.MP3(xxxは数字)のような ファイル名に変更する。ファイル名はTRACKxxxでなくても、ASCII文字で8文字以内 であれば何でも構いませんが、< INFO > 側も同じ名前のファイルを用意する必要があり、 あまり独自の名前にしない方が面倒臭くないでしょう。
  2. < INFO > にも< MUSIC > と同じ名前のファイルを用意する。 ファイルはちゃんとExrougeで認識する情報ファイルでなければなりません。 元々HyperHydeManagerで普通にMP3を転送したときに作成される情報ファイルを、 複製&リネームで増やしたりすればOKです。ファイルが沢山有りすぎても 害になることはありません。TRACK001〜TRACK030くらいまで作っておくと あとで楽です(笑)
  3. H2.PLに曲数と曲順を書き込む。
これでカードリーダで書き込んだSDカードでも、Exrougeで再生できる状態になります (液晶表示だけは間違った曲名を表示しますが…)。

「第一段階」はとりあえずQuickHackということでここまでで終了。 < INFO > フォルダのほうのデータも、そんなにクセの有りそうな感じでもないですので、 腕に覚えるある方でしたらすぐに解析できそうですね。 カードリーダで書き込むためのフリーウェア (HyperHydeManagerと同じように、MP3をドラッグ&ドロップ、曲順変更、 カードリーダのドライブを指定して「転送」すると、 H2.PL、< INFO > 、< MUSIC > を適切に書き込んでくれるソフト) が登場したら凄く嬉しいです♪ (私はソフト開発の経験が浅いですので実際にモノを作るのは無理です…)。 →さなさん、なんとさん、みらげさんが実際に作ってくださいました。 詳細はこちら

ところで効果のほどは??
自宅で実験した結果は以下の通りです。Exrouge付属の64MB MMCカードに、 テストデータ11曲(55MB=57,704,900byte)を書き込みました。 つまり、64MBのカードを持っている場合の大まかな目安になる実験ですが、 USBケーブル経由でMMCカードに転送した場合10分近く掛かっていたものが、 ノートPCのPCカードスロットにアダプタを挿してMMCに書き込むとわずか2分で書き込めてしまいます。

転送方法 転送時間 転送レート
付属USBケーブル+HyperHydeManager for Exrouge 572秒(9分32秒) 100.8KB/秒
USBカードライタ 200秒(3分20秒) 288.5KB/秒
SDカードアダプタ+ノートPCのPCカードスロット 125秒(2分05秒) 461.6KB/秒


追記ですが、128MBのSDカードで試したところ、さらに高速に書き込めました。 次のテストは、HDBENCH 2.610を使い、MMC 64MBとSD 128MBの2枚をそれぞれ USBのSDカードライタとPCMCIAのSDカードアダプタを使って書き込み速度を測定したものです。 Exrouge用のデータを書き込んだテストではありませんが、 そもそも直接書き込む際の速度はどれくらいのポテンシャルがあるのか、 という参考になると思います。これを見ると、SD 128MB は MMC 64MB と比べて 40%くらい高速です。また、USBのSDカードライタよりも、ノートPCのPCカードスロットに PCMCIAのSDカードアダプタを挿して書き込んだほうがさらに40%くらい高速です (ちなみにPCMCIAのSDカードアダプタをUSBのPCカードライタに挿したら元の木阿弥です・笑) もちろんPC環境やメディアのメーカーなどによって結果は大幅に異なると思われます。

転送方法 MMC 64MBの場合
(書き込み速度)
SD 128MBの場合
(書き込み速度)
USB SDカードライタ 291KB/秒 395KB/秒
PCMCIA SDカードアダプタ 415KB/秒 583KB/秒
USB SDカードライタはmaxellのUA5を使用。
PCMCIA SDカードアダプタはPanasonicのBN-SDAAP3を使用。


メディアと書き込み方法によって、得られる効果が大幅に違うのが お判りいただけると思います。それにしても、標準のHyperHydeManager経由の転送速度(100KB/秒) に比べれは、いずれも大幅な速度向上が見込めるでしょう。

また今後、書き込み速度の向上が図られているという大容量(256MB,512MB)SDカード が登場すると、さらに高速に転送できることが期待できます。一方の正式なUSBケーブル経由 の転送はというと、IO.DATAは「省電力を優先し、本体に低速なCPUを搭載した」ために 書き込み速度がこれ以上向上しないことをほのめかしており、 差は開く一方?という可能性も大いにあり得ます。 私は512MBのSDカードが手に入る状況になったら直ぐに購入する予定ですので、 その結果もまた報告する予定でいます。

< INFO > データ解析(第二段階)

それでは、「第二段階」として、 < INFO > フォルダの中に入っている.MP3という拡張子の情報データ、 一体何が格納されているのか、もう少しだけ解析してみることにしましょう。 1ファイル1024バイト(16進数では000h〜3FFhまで)の固定長であるこのファイルは、 ワリと解析しやすいデータに分類されると思います。いくつか不明な情報が残っていますが、 はじめの部分から見ていくことにします。

図1:情報データの中の前半部分(000h〜1FFh)



図1は前半部分(000h〜1FFh)のデータです。解明された部分だけ説明すると、 まず004h(〜005h ?)には液晶表示データの長さが格納されています。液晶表示データが何かという ことについては後ほどご説明します。 次に、008h〜009hの2バイトには、リアルビットレート(ファイルサイズ÷曲の長さ(秒))が 格納されています。この例のファイルは5,960,630バイトで、秒数は298でしたので、 5960630÷298は切り捨てで20002、つまり4E22hです。 続いて00Ahからの4バイトには、曲の長さが秒数で格納されています。 この例の曲は4分58秒でしたので、298秒=012Ahがその値です。 040h〜042hの3バイトにある「01 03 02」はデータの形式を示しており、 MPEG1、AudioLayer3のステレオを意味しています。 044hからの4バイトは「44100」つまりサンプリング周波数を示しており、 続く048hからの4バイトは「160000」でMP3のビットレートを示しています。 こちらはエンコード時の目標ビットレートです。この目標ビットレートは HyperHydeManager上で曲のプロパティを見たときに表示される情報としてしか 使用しません。一方、前記のリアルビットレートは、実際に演奏時に タイム表示をするための指標として使われますので、変な値を設定すると 演奏時のタイム表示がおかしくなります。

なお、000h〜003hの「00 01 00 00」と、006h〜007hの「10 00」は不明ですが、 常に固定値が出力されているようです。前者は付属ソフト(HyperHydeManager)あるいは 本体ファームウェアのバージョン番号、 後者は液晶表示の縦ライン数(16固定)と解釈することもできます。 (みらげさん、情報ありがとうございます♪

0C0hからの5行分(80バイト)は曲名がシフトJISでそのまま入っています。 これでいくと曲名などのデータは全角80文字まで、半角40文字まで入ることになりますね。 同じく110hからはアーティスト名、160hからはアルバム名が、 1B0hからはコメントデータが入っています。 このあたりのデータは見たままで非常に簡単です。

ところが、この曲名やアーティスト名を書き換えても、Exrougeの液晶表示は 全く変化がありません(!)。これには当初驚きました。よくよく調べてみたところ、 液晶表示のデータは、曲名などのテキストデータとは別に、ビットマップデータとして 直接、後半部分に格納されていることが判明しました。

図2:情報データの中の後半部分(200h〜3FFh)



図2は情報データの後半部分です。 ここに、液晶に表示するデータの中身が格納されています。 先ほど、004hに液晶表示の長さ("C6h")が格納されていると書きましたが、 この後半部分には長さC6hのデータが2つ格納され、それ以降はゴミデータ(余り)になっています。 もし004hに格納されているのが "FFh" だとしたら、長さFFhのデータが2つ格納され、 ゴミデータ(余り)はわずか2バイト、ということになります。

さて、実際のデータの中身についてご説明します。 図3は液晶表示された曲名やアーティスト名の例です。

図3:液晶表示された曲名やアーティスト名の例



この表示データを、白("0")と黒("1")の2進数に見立ててデータを保存しています。 どのようになっているかと言いますと、上半分(8ビット)、下半分(8ビット)に分け、 左端から順々にビットデータを保存します。判りやすいように縦にして拡大したのが 図4です。

まずは上半分(図4で言えば右半分)のデータです。黒い部分を1、白い部分を0として 2進数→16進数に変換します。一番上の行は黒い部分がありませんので 「0000 0000」=「00h」になります。2行目は左から3番目だけが黒いですから、 「0010 0000」=「20h」です。この要領で上半分(右半分)をずっとデータ化していき、 指定された長さ(ここではC6h)までいったところで、今度は下半分(左半分)に続きます。

図4:液晶表示とデータの対応



このような調子で、最大16×256の長さで白黒のビットデータを格納することで、 Exrougeはその画像を液晶に表示するのです。なお、16×256と言いましたが、 16ラインのうち上下1ラインずつは、他の表示(電池残量表示など)と共用になっており、 通常は使用しません。この部分に表示をすると、他の表示を一時的に邪魔したり、 スクロールをした際に黒いゴミが残ったりします。そのため、実質的には14ラインと 考えた方がよいでしょう。

ココに記した解析情報だけでも、データを直接SDカードに書き込むためのフリーウェアを 作るにはだいたい事足りるように思います。 ただ、MP3のID3情報を取り出すなどのスキルが別に必要なこと、 液晶表示のビットマップデータを作るためにはフォントデータから自力でビットマップを作る 必要があることなど、ある程度のプログラムスキルが必要になります(私は挫折しています…)。

実際に作った方がいらっしゃいました!(感謝とご紹介)

さなさんから、実際にフリーウェアを試作したというご連絡をいただきました。 MP3ファイルを指定、曲順を並べ替え、SDカードライタのドライブを指定して 「書き込み」を押すと、INFOも含め全てのデータを正しく書き込んでくれるソフトウェアです。 バージョンがどんどん上がって、現在はID3タグなどにも全て対応しています。 実際に使用させていただきましたが、Exrougeユーザは是非使ってみるべきです(=^_^=) お薦めです。 一度このソフトを使ってしまうと、標準ツールのHyperHydeManagerの利用頻度は 一気に減ってしまうことでしょう(笑)。作者のさなさんに感謝感謝です!

■ さな さんのサイトのページからダウンロードできます ■
http://www.sfc.keio.ac.jp/~t01450ms/product/h2pl/


なんとさんからも、実際にフリーウェアを試作したというご連絡をいただきました。 こちらもMP3ファイルを指定、曲順を並べ替え、SDカードライタのドライブを指定して 「転送開始」を押すと、INFOも含め全てのデータを正しく書き込んでくれるソフトウェアです。 特に、なんとさんはINFOファイルにある曲名表示用ビットマップのエディタ開発先駆者であり、 自由自在に液晶の曲名表示をエディットできてしまう優秀なINFOエディタを内蔵しています。 私もこのソフトにいっぱいお世話になっています。作者のなんとさんに感謝感謝です!

■ なんと さんのサイトのページからダウンロードできます ■
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Oakland/6156/


みらげさんも、実際にExrouge用のフリーウェア作ってらっしゃいます。 みらげさんは私が解析するよりも前から、解析・開発を進められていました。 MP3ファイルを指定、曲順を並べ替え、SDカードライタのドライブを指定して 転送できるソフトウェアのほか、Exrougeの起動/終了画面を自由に変更する ツールの開発に成功され、ユーザのあいだで話題となりました。 実際に起動/終了画面を変更した場合のExrougeの写真なども公開されて いますので、是非一度試して「おぉっ」と感動することをお勧めします。 作者のみらげさんに感謝感謝です!

■ みらげ さんのサイトのページからダウンロードできます ■
http://www.geocities.com/ajwidt/


私も自分で作ってみようと思うのですが、いかんせんWindowアプリの開発経験がないものですから、 どこから手を付けて良いものやら困ってしまっています。。。(汗

使用感レポート

約1ヶ月使ってみて、いろいろ気になる点も出てきましたので、 良い面も悪い面もだいぶ把握できたような気がします。最大の欠点である転送速度が、 多くのフリーソフト作者の方々のおかげで解決されましたので、 それ以外には特に大きなトピックもないのですが、 小さな点を含めいくつか気になるポイントを記しておきましょう。

[ヘッドフォン]
音質を求める場合、ある程度のレベルのイヤホンを新規購入することは必須となります。 私はSonyのMDR-E838LPという2000円くらいの大衆イヤホン(笑)に換えましたが、 この程度のイヤホンでも十分な音質を確保することができます。 こうして、あるレベルの(低音をしっかり通してくれる)イヤホンを使い出せば、 イコライザの設定自体はそんなに奇抜なものにしなくても大丈夫です。

[イコライザ]
ExrougeのイコライザはUSBでPCに接続した状態でソフト(HyperHydeManager)から TREBLE(高音)、BASS(低音)、DBB(超低音強調)の3つのパラメータで指定する方法になります。 イコライザ設定を名前を付けて保存でき(幾つでも)、その設定を本体に5つ転送できます。 本体側ではその5つの設定のうちどれを選ぶか、という操作しかできません。 私はあまりイコライザを大きく動かさないほうですが、若干低音を強調したものが好みです。

設定名 TREBLE(高音) BASS(低音) DBB(超低音)
User1(-2-1v1)-2-1LEV.1
User2(-3+0v2)-30LEV.2
User3(+2+2v0)+2+2無効
User4(-1+1v2)-1+1LEV.2
User5(+0+0v2)00LEV.2


この中ではUser2をよく使っています。MP3の高音がキンキンと辛く感じることが多いためです。 ちなみに、こういった設定は完全に「使用するヘッドフォン依存」ですから、 異なるヘッドフォンを使っている人の設定を真似てもあまり意味はありません。

[USB端子のフタ]
Exrouge本体のUSB端子のフタはゴム性ですが、ちょっと気を抜くとポロッと落ちる くらい不安定です。無くしてしまいがちなので、 外したままで使う人も多いとか。

[ソフトHOLD]
どんな携帯プレイヤーでも、誤操作防止の「HOLD」機能は欠かせませんが、 ExrougeではこのHOLDが機械式ボタンでカチッとできるようになっていません。 具体的にはジョグボタンを長押し(1秒以上)することでHOLDモードになるのですが、 この「HOLDするのに長押しが必要」というのが 意外に使い勝手悪いです。 ただでさえExrougeは各種ボタンがむき出して、誤操作が頻繁に起きがちなのですが、 逆にHOLDモードにしていると、瞬間的に音量操作などができないため困りものです。 混雑した電車などでは、隣の人との距離によって音量をこまめに調整している 私にとって、「HOLD解除(ジョグボタンを1秒長押し) → 音量などの別操作」というのは かなり煩わしいのです。結局私はほとんどHOLD機能を利用していません。

それから、ソフトHOLDの悲しさというか、電源が入っていない時にはHOLD状態にできません。 どういうことかと言いますと、「勝手に電源が入らないようにHOLDしておく」といった 使い方ができない、ということです。最初はこれで結構泣きました。 電車が満員になってきた時にしばらく止めておこうと思っても、ふとしたはずみで いきなり再生ボタンが押されて大音響が!という事態に何度がなりました(+_+;) 幸いExrougeはボタンのマッピングが数種のパターンに変更できるため、 再生開始の機能を「LとRの同時押し」に割り当てることで、いきなり再生されることは無くなりました。 でも、やっぱり機械式HOLD欲しいです。。。

[デコードミス]
Exrougeを使用していると、たまーに「ザッー!」とか「キュイッ!」とかいった感じの 異音が飛び込んでくることがあります。これはMP3のデコードをミスした時に起こるようです。 デコードチップのバグが原因なのか、あるいはカードからの読み込みが追いつかなかった時に 起こるのかはよく判りません。いい加減な主観的感触でいえば、1時間に1〜2度くらいの頻度で 起こるような気がします。外出時の暇を埋めるプレイヤーとしては、許容できる範囲ではあります。

[電池の保ちについて]
単4電池1本で公称19時間の再生を誇るExrougeですが、 これは付属のMMCメディアを使用した場合の値です。 SDカードは一般的にMMCより多い消費電力を必要としますので、電池の保ちはかなり落ち、 IO.DATAの公称値は12時間となっています。 私はMaxellのニッケル水素充電池(HR-4S)を2本使い、一日おきに充電→差替えを して交互に使っています(一般に、充電池のほうが普通のアルカリ電池よりも性能が低い)。 充電池でどのくらい保つのか実験してみたところ、ニッケル水素充電池+SDカード128MB を使った際の保ち時間は約7時間でした。 2本の充電池を一日おきに換えて使用する分には十分な時間とも言えます。

[付属のRipperソフト]
ExrougeにはCDからMP3にリッピングするソフトが付属しています。が、実は私、 これを一度も起動したことがありません(^ ^;; これからも使うつもりはありません(笑)

[大容量SDカード]
私自身は128MBまでしか使用したことがありませんが、 他のサイトで見かけたユーザのレポートでは、 256MBのSDカードは正しく認識し、問題なく使用できたそうです。 512MBのSDカードについては2002/1/27現在まだレポートを見かけません。 私は2002/1/17にソフマップに行き、「512MBのSDカードが入荷できたら直ぐに連絡ください」 とお願いしているのですが、貰った連絡は一度(1/20)だけ、

「1/21予定でしたが、メーカーに問い合わせたら入荷未定だそうで…」


そりゃご丁寧にどうも…。Panasonicさん大丈夫?? (別のサイトで見た噂では、出荷を2月下旬に延期したらしいです。悲しい…)

 

ご意見、ご感想は、 とらんぱ伝言板 または、 C-KOM(c-kom@mbf.nifty.com) まで。

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