無停電電源装置(UPS)、オムロン「BY50S」をセットアップ

2011/03/14

こんな状況ではございますが、オムロンのUPS(無停電電源装置) 「BY50S」
のセットアップをしましたのでそのお話も少しだけしておきましょう。
 

 
無停電電源装置(UPS)とは、基本的にはバッテリ付き電源のことで、
ある程度の出力に耐えられる電源と バッテリ を内蔵し、普段は
電気の蓄積をしておいて、停電時にバッテリ電源に切り替えることで、
接続した電気機器の動作を継続するためのものです。

 
ただ、一般家庭で準備できるようなバッテリではサイズにも限りがあり、
特にパソコンを動かすような容量を確保するとなると、バッテリはすぐに
使い切ってしまいます。瞬間的な停電ならこれで防ぐことができるのですが、
今回の計画停電のように何時間も止まるといった場合にはこれでは防ぎきれません。
 
そこで、こうしたUPSにはたいてい 「自動シャットダウンソフト」
一緒に付いてきます。これはUPSの動作状況をシリアルケーブルやUSBケーブルで
PCからモニタリングし、
 
 「バッテリ駆動モードになって ○分経ったら 自動シャットダウン」
 
というような命令を動かすソフトになっています。PCは特にHDDアクセス中に
ブチッと電源を切るのがクラッシュの要因の1つですので、こうしたシャット
ダウンプロセスをちゃんとこなすことが故障を減らす要因になります。
この機能があってこそのUPS、という言われ方をすることも多いようです。
 

 
背面から。出力用の コンセントが4つ 付いています。気をつけるのは
電気の総量ですが、「BY50S」は最大出力300Wとなっています。ここでは
電源タップを出力に繋いでいますが、電源タップ側は大抵1500Wまで耐えるように
なっています。それ以上の電気がBY50Sから流れることはありません。
 

 
電源タップの先にサーバPCを繋いでBY50Sの電源を入れると、ステータス窓に
「On」という文字が現れて、これで電力スルー出力と同時に充電も開始されて
いることがわかります。サーバPCも無事起動しました。
 

 
続いて USBケーブル をそのサーバPCに接続し、モニタリングと
自動シャットダウンのためのソフトをインストールしていきます。
 
付属ソフトにはLinux用の 「PowerAct Pro」 が付属していますので、
そちらを使うことにしてみました。動作保証は RedHat Enterprise と
Asianux Server のみですが、CentOS でも動作はするようです。
 
CD-ROMに.rpmファイルが付属していますので、指示に従ってインストール
していくのですが、インストールが完了すると、
 
 httpd.conf が勝手に書き換えられていて
 
運営中の各サービスにいきなりアクセスできなくなって大変焦りました・・・。
結局バックアップから戻したのですが、書き換えられたのは DocumentRoot の
設定だけで、他はそのままでした。そういうのやめてください・・・。
 
インストールするとこんな画面をWebから確認できるようになります。
 

 
特に気になるのは 「接続容量」 という欄です。私は結局運用上の都合から、
サーバ2台とNAS 1台、そしてそれらを繋ぐLANハブの計4台を繋いだのですが、
接続容量は 50~60%、つまり150~180W程度でした。もしバッテリモードで
この容量を出力すると、10分持つかどうか といったところです。
そこでシャットダウンまでの待機時間を300秒(5分)に設定しています。
 

 
PowerAct Proでは、ほかのマシンにsshでログインしてシャットダウン命令を
出すこともできます。幸い私が持っていた QNAP TS-219P はsshをサポートして
いましたので、この枠組みの中でサーバPCと同様にシャットダウン命令を出す
ことができます。実際にテストしてみたところちゃんと落とすことができました。
 
ひとまずはBY50Sのセットアップはここで終了とし、この状態で運用を続けてみる
予定です。これでは5分以上の停電が起これば運用を続けることはできませんが、
まずは出来る限り正常なシャットダウンが実行されることを祈るのみです。


2011/03/14 [updated : 2011/03/15 23:09]


この記事を書いたのは・・・。
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Gesaku_G 2014/05/12
“「バッテリ駆動モードになって ○分経ったら 自動シャットダウン」”
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